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2008年07月10日

新ユニフォームで最後の夏 川本、寄居で合同チーム

 今回、夏の大会では初めて合同チームが参加するようです。寄居城北とは、統廃合する寄居と川本の合同チームである。

新ユニフォームで最後の夏 川本、寄居で合同チーム 「悔いない戦いを」


 九十回記念を迎えた夏の高校野球埼玉大会が九日、開幕した。今回、夏の大会では初めて合同チームが参加する。その中の一つ、寄居城北は統廃合する寄居と川本の合同チーム。部員二人の川本の三年生松崎聖君は、最後の夏に初めて全員野球部員で試合ができる喜びをかみしめている。

 放課後、松崎君は自転車で四十分かけて寄居高校まで練習に通う。その表情は生き生きとしていた。高校三年間で初めて、まともに野球ができるからだ。

 三年前、松崎君が入部した野球部は、同級生一人と三年生二人の計四人だった。その後も部員が九人がそろったことはなかった。大会は素人同然のクラスメートなどを誘って出場。昨夏は1回戦で秩父農工科に0―68で大敗した。

 今春、統廃合で新入生の募集がなかった。残った部員は松崎君と二年生の森勝吾君の二人だけ。春の地区大会は助っ人を募って出場したが、二回途中までで66失点し試合を棄権した。

 夏は川本の単独でも出場することはできた。しかし「春のような結果は繰り返したくなかった」と、川本の飯田貴司監督と相談し、寄居との合同チームで臨むことを決めた。

 五月中旬、合同練習を開始した。だが「うまくやっていけるか不安でいっぱいだった」と正直に話す。

 寄居は十一人の小所帯だったので二人の加入は大歓迎。主将の新井和明君は「自分たちから話し掛けてコミュニケーションを取るようにした。僕らも人数が少なかったので、一緒にやっていこうと」と二人が早く溶け込める努力をした。夏の大会前、新井君が「同じユニホームを着たい」と話し、寄居城北の新ユニホームが誕生。二つのチームが名実ともにまとまった。

 飯田監督の支えもあり、野球を続けてきた松崎君。「どんなことがあっても最後までやり通したかった」と言い切る。それに対して新井君は「見習うところはあるし、野球への情熱を感じる」と話す。二人はそろって「悔いのない戦いをしたい」と抱負を語った。

 飯田監督から「二人を頼む」と言われたという寄居の五十嵐俊一監督は、「二人で野球をやってきた。それだけで尊敬に値する」と話す。「大会ではうまくいかないこともあるかもしれないが、本当に価値があるのは、ここまでしっかり一つのことをやってきたこと。それだけで十分だと思う」。勝っても負けても、この先の人生で必ずプラスになるはずだ。

埼玉新聞−2008年7月10日

 寄居も川本も部員が少ないようですね。戦力の面からも合同チームの結成は止む終えないようです。寄居も川本も既存のユニホームではなく、新ユニホームで参加するようなので士気の高さがうかがえます。

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